実家は松戸市の農村地帯にあるお寺で、僧侶の祖父・祖母・父、そして母と2人の兄弟に囲まれて育った。
境内には桜、百日紅、銀杏、そして梅の木があるので、季節の移り変わりを自然と感じたものです。
今となっては住宅街に変わり果ててしまったが、生まれ育った村は自分にとって自然豊かな場所という記憶が強い。

どういう訳か、小さな頃に見ていた近所の雑木林は、どこまでも広がっているように思えたものです。
目に映る全てのものが大きく感じ、そして時間も悠久にあるように憶えている。
そんな幼少時代に過ごした日々を小曲に書き下ろしました。
タイトルは季節を表している訳ではなく、生まれ育った地名をそのまま英語にしてみた。

ちなみにこの曲、2017年のトリニダード・トバゴ滞在中に仕上げた曲です。
今まで故郷を意識していなかったけど、異国にて初めて故郷の幻影が浮き上がった。
ホームシックから芽生えた故郷への恋しさではなく、自分は日本人なんだなと確認できたことが大きい。
Antonio Carlos Jobimの「SAMBA DO SOHO」のように、育った環境のアイデンティティーはいつまでも身体から離れない。
(2018年4月27日)


■「in my room」のセルフライナーノーツを掲載しています■
#01 Mt. Autumnについて(2018.4.27)
#02 River Calypsoについて(2018.4.28)
#03 Tide Turnsについて(2018.4.29)
#04 Savannahについて(2018.4.30)
#05 The Whole Skyについて(2018.5.1)
#06. Yummy Tummyについて(2018.5.2)
#07 Baby Toneについて(2018.5.3)
#08. 七つの子について(2018.5.4)

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